「首里城へのうむいメッセージ」
ジリ・ヴァンソン

私が初めて沖縄を訪れたのは、フランスの母の二度目の来日、2006年の母の日。

初めて見る景色、味わう風、右も左もわからない中、必ず訪問したいと思ったのは、首里城でした。

鮮やかで高貴な造りに圧倒され、漂う神秘的な空気に魅了され、その後沖縄に来ては必ず伺う場所となり、沖縄に住み始めては生活の風景の一部、沖縄を愛する私の心の一部となりました。

数年が経ち、画面の向こうに燃え上がる炎を見た時、その心の一部も火の海へと消え、思わず涙が流れ始めた。

もしその泪で焔を消せたなら一生分の涙を流してもいいと、無力ながらそう思った。

首里城を愛する皆の心の穴を埋めるために、沖縄を見守る首里城の気高い姿を、一日でも早く見られることを祈っております。

 

ジリ・ヴァンソン